ゼニカル(オーリスタット)

ゼニカルによって排泄される油の特徴や汚れの対策を説明

ゼニカルを飲むと黒や茶色の油が排泄される

ゼニカルによって吸収が阻害された油は、48時間以内に排泄されます。排泄される油は、黒や茶色をしており初めてのときは真っ黒の状態で排泄された油を見て驚く方が多いようです。

においは、便というよりもおならや油漏れのような臭さがあり、人によっては強い悪臭を放ちます。とはいえ、これらの症状は副作用として考えられていますが、ゼニカルの効果が発揮されている証拠でもあります。

ゼニカルは、脂肪分解酵素の働きを阻害して、食事に含まれる脂質をそのまま排出させる効果があります。

ゼニカルを服用すると、いわゆる消化不良に近い状態となり、急に便意が生じたり、おならと一緒に油が漏れ出ることも考えられます。

排泄される油の量は、ゼニカルを飲まなければ体内に吸収されていた油の量と同じです。人によっては排泄された油を見て脂肪の多い食事を控えようと考える方もいらっしゃるかもしれません。

ゼニカルを服用することで排便の回数が増えるのは、それだけ多くの油を食べたことを表しています。

食事の内容やゼニカルの飲み方によっては油が排泄されないこともある

ゼニカルを飲んだのに油が排泄されないという報告があります。ゼニカルは、食事に含まれている脂質の吸収を約30%カットしますが、脂肪分の少ない食事では十分な効き目を発揮することができません。

炭水化物などを中心にした食事のときにゼニカルを使用しても、排泄される油の量は少なくなります。

油が排泄されない理由としては、服用タイミングの間違いも考えられます。ゼニカルは食事中または食後1時間以内に服用する必要があります。

食事から数時間後に服用したり、食事の何時間も前に飲んでいては、脂肪を抑えることができずにそのまま吸収されてしまいます。

脂肪分の多い食事かつ正しい飲み方でゼニカルを服用したのに、48時間経っても油が排泄されない場合には、ゼニカルに耐性ができている可能性があります。

ゼニカルなどの医薬品は、長く使用していると体が慣れてしまって普段飲んでいる用量でも効果が薄れてくることが報告されています。

ゼニカルは、他の医薬品よりも耐性が形成されづらいといわれていますが、長期間服用していると油が出ない状態になることがあります。

そのため、服用期間を短くしたり脂肪分の少ない食事の時は飲まないようにして、ゼニカルの連続した服用は控えるようにすることが大切です。

ゼニカル服用中は油汚れ対策にナプキンを装着

ゼニカルを服用すると、排便の回数が増える、普段よりも緩い便が出てくるといった副作用がみられるのは、吸収されなかった油が便に混じって排泄されるためです。

ときには、おならと一緒に油が出たり、気づかないうちに漏れ出るといったこともあります。油が下着に付着すると洗濯しても汚れがきれいに落とせなくなります。

生理用ナプキンや紙おむつは、油が下着に付着するのを防いでくれます。ゼニカルの服用中は、男性であっても生理用ナプキンもしくは紙おむつを着用していると、下着が汚れる心配がなくなります。

ドラッグストアで生理用ナプキンを購入することに抵抗がある方は、ネット通販を利用しましょう。

トイレで油を排泄しても、便器に汚れがつくと掃除が大変になります。排便時には、便器にトイレットペーパーを敷くなどのちょっとした工夫があると、便器を汚さずに油を排泄できます。

ギリギリでトイレに駆け込むと下着や便器を汚してしまうことがありますので、トイレには早めに入るように心がけましょう。